ひとりになりたい

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なめしてガッテン(素人が初めて鹿皮をなめしてみた記録)

鹿皮をなめしてみました!

今回仕上げた鹿皮

 

いつもやってみたいと思っていたなめし。

ただでさえ解体・精肉で忙しいのに、なめしなんて無理ゲーだと思ってました。

 

ところが、いろいろと情報収集をしたところ、事前準備しとけば、どうにかできそうなことがわかりました。

 

先日、(やっと)鹿が獲れ、チャレンジする機会を得ました。

実際にやってみた結果について、記録として残したいと思います。

※初心者なので、いろいろと間違っているかもしれません。その点は生ぬるい目で見ていただき、至らない点あれば、アドバイス頂ければ嬉しいです。

 

 

はじめに

今回は「ミョウバンなめし」です。

なめしの方法もいろいろあるようですが、一番簡単なのが「ミョウバンなめし」のようです。

作業はトータル14日かかりました。

丸々作業していたわけではなく、つけ置き・乾燥などの時間も含めた日数です。おそらく、実質作業的には、2、3日間くらいかかっていると思います。

それでも、かかりすぎかもしれません。まぁ、初回ということもあり、その程度かかったのかと思います。

 

それでは、実績報告へ!

 

【1日目】水に漬け込む

汚れ・マダニの除去などのため、解体した鹿の皮を、水に漬け込みます。

肉解体もあるため、1日目はこれで終了。

全体が浸かるように水につける。流れがある沢でつけ置き。

 

【2日目】肉剥がし(失敗)

水に漬け込んだ皮を取り出し、たわし掛けします。

汚れ、抜け毛を除去していきます。

毛皮側はこんな感じ。たわし掛けしても引っ掛かりがないので、気持ち良い。

 

一方、皮膚側。問題はこっち。まだ肉が残っており、
たわしがけしても引っ掛かり、ほかのごみも付着する。どうにもならん状態。

皮膚側の汚れの除去はあきらめ、あらかた汚れを取ったら、中性洗剤で漬け込みます。

中性洗剤に漬け込むことで、油分の除去をしていきます。

 

中性洗剤が全体的に漬け込みできるよう、袋の中に入れます。

漬け込みは約1時間ほど。自宅に移動するためケースに入れてます。

 

中性洗剤に漬け込んだ袋から皮を取り出し、高圧洗浄機を使って皮膚側についた余計な肉を剥ぎます。

 

順調に肉が剥がれる予定でしたが、全然、剝ぐことができませんでした。。。。

おそらく用意した高圧洗浄機の出力が弱く、肉が剥げるレベルまで強くなかったのかと思います。

 

肉を剥いだ後になめし液につける予定でしたが、いったん肉剝ぎはあきらめて、また中性洗剤の袋に漬け込みました。

 

【3日目】肉剥がし(リベンジ)、なめし液につける

高圧洗浄機で肉剥がしができなかったため、別の方法で肉を剝ぎます。

 

いろいろ試した結果、シースナイフで肉を剥ぎ取りました。

半日ほどかけて、皮膚側の余計な肉を剥ぎ取りました。

 

肉を剥いだ後は、なるべく水を切って、なめし液に漬け込みます。

なめし液は下記分量で作りました。

ミョウバン100g

・塩160g

・水4L 

山田薬品のミョウバンを使用。

 

こちらも、中性洗剤の漬け込みと同様に、袋に入れて全体が浸かるように入れます。

袋は破けないようにしてもう一枚使いました。

さらにケースにも入れて、完全防備。

ミョウバンなめし漬け完全防備。これなら雨や動物にいたずらされることも少ない。

 

この状態で、なめし液に5日間漬け込みます。

 

【4日目~8日目】漬け込みの確認

なめし液にちゃんと浸かっているか確認します。

同時に、少し袋の上から揉んで、漬け込みに偏りがないようにします。

 

これを1日1回、5日間続けました。

 

【9日目】乾燥、うちつけ、油をつける

なめし液から皮を取り出して、ある程度水気を切ります。

なめし液を絞り出し、かつタオルなどで拭き、水気を切ります。

なめし液漬け込み後の毛皮側。あまり変化は見られない。。

 

なめし液漬け込み後の皮膚側。こちらもあまり変化は見られない。

 

水気が切れたら、皮膚側を表にして、べニア板に張り付けていきます。

張り付けはハンドタッカーで止めました。

毛皮が厚いのでハンドタッカーで止められるか不安でしたが、案外と行けました。

 

止め終わったら、皮に油を加えていきます。油は下記分量で作ります。

・ヒマシ油 15g

・中性洗剤 10g

・水    50cc

※ヒマシ油と中世洗剤を先に混ぜてドロドロにしてからみずを加えます。

ブランド名がSin?のヒマシ油。こちらを使用しました。

 

【10日目】ストレッチと油付け

乾燥すると皮が縮み、皮自体が、ガチガチに。

ストレッチのため、べニアに止められた状態で、やすり掛けとたわし掛けします。

乾燥しきっている状態。皮が縮んで引っ張られてるのがわかる。

 

そのあと、べニア板から皮を外し、ストレッチのため、丸めたり、たわしでこすったりします。

その後、油を加えて、乾燥させます。

 

【11日目~14日目】ストレッチ

丸めたり、たわし掛けを行い、皮をストレッチします。

この工程を1日1回、3日間実施しました。

 

完成

こんな感じに仕上がりました。

毛皮側

 

皮膚側

反省

初めてやってみましたが、なんとなく形になりました。

次回に向けて、悪かったところと、次回どうしていくか、記載したいと思います。

 

【反省.1】肉剥がしの失敗。加工時間が長くなった。

次回からは、シースナイフで剥がしていきたいと思います。

頻繁になめしをやるなら、皮が余裕で剥げる出力の高圧洗浄機を新調するのですが、めったにやらないと思うので、肉剥がしには高圧洗浄機は利用しない形にしたいと思います。

 

【反省.2】毛がべとべとする。皮膚側はちょっと汚い。

毛皮のほうが、割とべとべと感があります。また皮膚側はいまいち汚い部分があります。

おそらく、毛皮のよごれや油分の除去がイマイチだったんだと思います。

次回からは、肉剥がし後、1日中性洗剤に漬け込むのと、なめし液につける前に高圧洗浄機を使って、汚れを落としきってから、なめし液につけたいと思います。

 

【反省.3】毛皮の乾燥がいまいちだった。

べニア板を使って皮を張り付けたので、毛皮側が裏になってしまい、乾燥を妨げたと思います。

次回からは、ハイドラック(四角の枠で、紐で毛皮を引っ張るやつ)を用意してみたいと思います。

実はべニア板の場合、毛皮を折り返して、板ため、縮んだ後に、毛皮に跡がついてしまいました。

繰り返しストレッチをすることで、あとは消えましたが、ハイドラックであれば、あとがつかず、ストレッチや油の追加の時間もにかけた時間も短縮できるのではないかと思います。

 

 

反省点は、次回のなめしで生かしてみたいと思います。