狩猟初心者が鹿の「止め刺し」から「解体」までを1人で実施した場合に、どれだけ時間がかかるのか、参考までに記録を残しておきたいと思います。
ちなみに移動時間は含めてません。自分の場合、捕った場所から沢に移動し、沢で枝肉にして、家で精肉にしてますが、その移動時間は含めて無い感じです。
あくまでも素人解体の時間ですので、その点ご容赦頂ければ幸いです。
基本情報
狩猟歴 :3年目
経験値 :鹿の解体は計5回。イノシシはまだない。
猟法 :罠猟
工程 :①止め刺し~②枝肉~③精肉
所要時間:約12時間
(①止め刺し(1時間)+②枝肉(5時間)+③精肉(6時間))
各工程と作業時間
①止め刺し ・・・ 罠にかかった鹿を止め刺し、運搬準備をするまでの時間になります。止め刺しは槍で実施。
道具展開 0:10
止め刺し 0:15
搬送準備 0:15
罠の片付 0:20
②枝肉 ・・・ 鹿を解体し、主要な部位にするまでの時間になります。
道具の展開準備 0:15
内蔵摘出 1:00
皮剥ぎ 1:30
枝肉 1:15
片付け 1:00
(「②枝肉」工程の補足)
・内臓摘出時はレバーとハツも頂きます。
・皮剥ぎで頭を落とす際には鹿たんも入手しています。
・枝肉工程では主な部位として、前足、後ろ足、背ロース、内ロース、あばらを取ります。
※ネックはまだ切り分けたことがないです。今度チャレンジ。
・片付けは道具の洗浄と残滓の埋没がメイン。
③精肉 ・・・ 主要な部位から冷凍保管できる形までに仕上げます。
道具展開 0:15
当日食べる肉の準備 0:15
背ロース、内ロースの精肉 0:15
アバラ骨の精肉 0:45
後ろ足の精肉 2:00
前足の精肉 2:00
片付け 1:00
(「③枝肉」工程の補足)
・当日食べる肉の準備
ハツと鹿タンは当日焼いて食べています。
ハツは切り分けて、酒、醤油に漬け込みます。
タンは湯むきしたあとは切り分けて、酒、醤油に漬け込みます。
・アバラ肉の精肉は、2,3本のあばらに切り分けます。
・片付けは骨と切り分けたときの筋や肉片の処理がメインになります。
生ごみの処理と道具の洗浄にかなり時間がかかると思います。
感想
個人的に大変なのは③精肉工程です。疲労困憊で手が痛くなります。
鮮度を考えると、手早くやらなくてはいけないですし、翌日が仕事だったりすると、作業を止められないので結構めげます。
道具や工夫をすれば、もっと時間や体力を節約できるのかもしれません。
解体をする前は内臓処理や頭を落とす工程が一番の難所と考えてましたが、正直、慣れればそこまで苦ではないと思います。
自分の場合は大体、2日工程で作業をしています。
1日目は罠の見回りをして、捕獲できていたら、止め刺し、運搬、沢で冷やすところまでやってます。
2日目は早朝から深夜まで皮剥ぎ~精肉までをやってます。
割と2日目がカツカツなので、1日目で内臓の処理くらいまではできればいいのかな、とか考えてたりします。
もう一つ気を付けたいのが冷凍庫の容量です。
1回で15kg~25kg程度のお肉が取れるので、冷凍庫がパンパンになります。
猟期中は冬場なので最悪は外で一時保管でもいいと思いますが、知り合いや興味ある人に早々におすそ分けするのが最良だと思います。
終わりに
いずれも、初心者が1人で解体した場合で、おおよその時間です。
仲間がいれば、大幅に時間短縮できると思います。
今更ですが、狩猟は複数人でやるべきだと思います。解体の時間短縮もそうですが、いろんな意見や情報を交換するすことで、獲物の捕獲しやすくなると思います。
最大の利点は事故発生時の対応です。
単独猟だと、事故などで、行動不能になった場合、助けを呼ぶことが難しいと思います。
※自分も山道かつ圏外でスタックした時は、頭が真っ白になりました。。
特に止め刺しなどは危険を伴います。情報提供しときながらなんですが、やはり狩猟は1人でやるべきでは無いでしょう。グループ行動することをお勧めします。
狩猟を始めて3年が経過しました。
指で数える程ですが、鹿の捕獲もできるようになりました。
あまりまだ手際は良くないですが、これから道具を揃えたり、知識を蓄えてレベルアップしたいなぁ、と考えてます。